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多層化のプロセスとして

來來尸來ではテキストを「多層化」することをゴールとして劇作を進めています。

 

多層化とはあるものを別の視点からみたときに別のものに見えるようにしていくことだと団内では認識しています。

これは元主宰の出町平次を中心に築き上げた作風ですが、003便でもそれ以降でも継続していきます。

(複数のものの共通点を見つけることを抽象化、さらにその共通点を一つの言葉で括ることを「概念化」と呼びます。)

 

多層化のプロセスとして、まずは抽象化し異なるものの共通点を見出すことが必要です。

多層化の着地点はいわゆる概念化です。散らかったモチーフの回収。今回なら、数あるbraceを拾って観客となりうるあなたに「ブレイス」を見出してもらうことです。

 

本作「ブレイス」は初稿段階ではひとすじの物語でした。

古本屋に大学生の客が通う。そこで、ただはなす。それだけ。

「はなす」にも「話す」「離す」「放す」がありますね。

braceはもっといろんな意味を持つ単語です。

ただ、わたしたちが辞書で見つけられるのは1、2回スクロールしたら読み切ってしまう程度のものですが、そんなbraceの出力のみならず、それらを統合した「ブレイス」の概念を探っていきたいと思います。

 

脚本に出てくる人物たちのことは全然理解できている気がしません。

それでもなお、彼らを板にあげたいと感じるのには、なんとなく、なつくべき何かがあるんだとおもいます。

それが何なのか。わたし自身と彼らのあいだにどんな共通点があるのか、ことばのかたちで知ってみたいです。

 

棲み分けと痛み分け。

目の前に巣食いはなくても、振り返った先に未知が少しあれば。

 

來來尸來 003便「ブレイス」

2021年2月27日(土)~28日(日)

於・恵文社COTTAGE

料金|2000円

出演|しき(來來尸來)、タヌ(第三劇場)、横山蓮

企画・製作|來來尸來

ご予約 https://lailai.main.jp/003

 

しき