層と要素

layers and elements of 'SPIRE'

あらすじ

その人が何を信じているのかって話です。
どうか、どうか、どうでもいいんだけど、
どうでもいいんだけど、
死なないでくださいという祈りを。

 

「永遠に生きるためにはどうしたらいいんだろう。」

 

舞台はアイルランドのダブリン。
〈わたし〉は父の葬儀のために、この街に帰ってきた。
オコンネル通りを歩きながら、そして古い写真を見ながら、親戚は思い出に浸る。
そこには〈わたし〉の知らない父の姿があった。

 

父は、軍にいたと聞いた。
1916年、イースター蜂起。
アイルランド共和国は英国からの独立への道を進んでいった。
この国の誰もが知っている事実だ。

 

葬儀の準備が着々と進む中、亡き父への贈り物としてネルソン提督像の頭部が届く。
1966年、国からテロ組織として認定されているIRA(アイルランド共和軍暫定派)によって爆破された像だった。
父は、軍にいたと母から聞いていたけれど。

 

ネルソン像が建っていた場所には、スパイアという尖塔が建っている。
市民からは賛否両論ある塔。
今ではミーティングスポットとして受け容れられつつある。
そもそも英国の英雄として町の中心に建てられたネルソン像。
現代のアイルランドに、もはや居場所は見あたらない。

 

「一人で、立ちたいよね。」
「立っていたんだ。ずっと。」

 

独りで立った国。
ひとりで立っていた像。
一人で立ちたい〈わたし〉。

 

それぞれの祈りを抱え、父の葬儀ははじまる。

layers

一つの塔についての話。
同じものを見ているはずなのに、焦点が重なっているように、
見ていないところがくっきり見え、見ているところがぼやけていく。

別の声で聞こえる言葉は、

違う言葉のはずなのに繋がる。
意味は一緒なのに、言葉が違う。
違うはずなのに。
同じものを見ている。

ああいってた。

そのときおもった。
思い出してみる。
思い出してみると、

いま、見たものが重なる。
波のように、なくなってもそこに痕跡が残る。
じゃあ。
いまの自分はどうなんだろう。

あなたは

なにを、みていますか。

elements

主宰・出町平次によるオリジナルテキストです。
無くなってほしいものと無くなってほしくないもの、あったはずのものを思い出す事が描かれています。

四層を使い、言葉の音韻と身体の多面性を認識していくところから始まります。

広場(スクエア)のように、分けずに繋がる形式をとります。

the SITEさんの真っ白い空間で石と光を調和させた舞台です。

役者やそこにいる人々、その場所の音をお楽しみください。

target

・旅に出たい方
・観劇を通して自分自身と向き合いたい方
・何かに馴れない方

・京都に縁のある方
・五年後も十年後も観客でいられる劇団に出会いたい方

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information

來來尸來 002便「スパイア」

【日程】
2019年9月29日(日) 13:30 開場 14:00 開演

【料金】
投げ銭制

【会場】
the SITE レンタルギャラリー(西棟4階)
(京都市左京区田中東春菜町30番地3)

【アクセス】
叡山電鉄「元田中」駅「茶山」駅
徒歩6分